About us
病院、施設、在宅の職を経験し、利用者、患者様が望む事は、やはり自宅生活の維持が一番だと思います。どんな疾病を抱えていても、どんな家庭環境にあっても自分の家で生活し続けたいと言う事が本音でしょう。
只それが、家族の都合であったり、病気の都合であったりで、実際は困難な事だと理解しています。
ですがどんな状況であろうとも、しっかりしたサポートがあれば在宅生活の維持が可能である事を、皆に広めて行きたいと思っています。
訪問看護を経験して・・・
病院勤務の時はその殆どが夜勤でした。他科混合病院だったので、オールマイティーに学ぶ事は出来ましたが、そこで一番強く感じた事は、今にも急変しそうな患者様を平気で夜勤に引き継がれ、緊迫した夜勤で自分に出来る一生懸命で向き合い看護しても、日が変わってしまえば看護感の違う看護師に引き継ぎ、結果無残な最期を迎える患者様を多く見送りました。
病院では限られた時間で多くの患者様を担当する為、一人一人と関わる事がとても難しい事なのだと感じました。
ですが関わる看護師が心をこめて寄り添えば、苦難の闘病生活も少しは和らぐのではないかと考える様になりました。
人の生死に関わる職として、自分の不甲斐なさを悟った気がしてならず、一端看護職を離れてしまいました。
その後数年間いろんな仕事を経て、やはり看護師に戻りたいと切に思った時に眼に止まったのが訪問看護師の応募でした。
訪問看護?介護保険の施行と同時期だった為、まだ世には殆ど浸透しておらず、
私自身も未知の世界でした。
大きな不安を抱え半信半疑で飛び込みましたが、直ぐに「これだー」と実感しました。限られた時間の中でですが、病院とは違い、確かにその時間は一対一で同じ時間を共有出来る事がとても嬉しく心地良い感じがしました。
と同時に思った事は、同じ時間を共有する間、私自身も利用者様、家族様に観られていると言う事です。病院では看護師が上位に立ち、「してあげてる」と思いがちですが、在宅では「させて頂いてる」と言う意識に変わらないといけない事です。緊張感はとてつも無い物ですが、言葉遣いであったり、自分の姿勢そのものが、磨かれている事にも気付かされました。
在宅は個々に違った環境です。その中で頼る人も無く、全てが自分の眼、判断に委ねられます。物品の整備も無く、それこそ清潔野を保つ事も難しく、その中でそこにある環境、物で代用しなくてはいけません。知恵と工夫、そして判断力が養われるとても素敵な仕事だと心から思っています。